スペシャルニーズ歯科治療では ・知的障がい、自閉症 ・てんかん、脳性麻痺 ・嘔吐反射が強い方 ・歯科に対する恐怖心が強い方 ・ご高齢の方 ・妊婦の方 など通常の歯科診療を受けにくい患者さんを治療しています。患者様が抱えている問題によって状況は異なりますので、より専門性が強く要求される歯科領域といえます。しかし、特別な治療を行うことだけがスペシャルニーズ歯科の役割ではありません。大切なのは、できるかぎり通常どおりの治療を行うこと。そのために、治療が難しい方には鎮静麻酔・全身麻酔・各種行動調整などを用いた治療も行います。
障がいを持つ患者さんは、ご自分でお口のトラブルに気づくことが難しいこともあり、そのため悪化しやすくメインテナンスが重要です。メインテナンスをしていれば、ドクターがいち早く異変に気づくことができ、早めの治療で患者さんの負担も最小限に抑えることができます。
まずは診療室の雰囲気に慣れ、ここで何をするのかをご理解いただくために、必要に応じてトレーニングを行います。お一人おひとりの障がいや個性に合わせた手法で、歯科治療を受け入れてもらうための準備を進めます。
<トレーニングの例> ・絵カード……視覚的なアプローチで歯科治療の理解につなげます ・器具に触れる……目が不自由な方には器具などに触れてもらいながら言葉で説明します
患者さんの状況に応じてドクターが判断し、必要があれば全身麻酔での治療を行います。治療による不快感や痛みを覚えることなく終わるので、患者さんの負担が小さく、一度に多くの治療を行うことができるため、通院回数が減らせる場合もあります※他院で治療されている場合でも、全身麻酔が必要なときだけ当院をご利用いただくことができます。お気軽にご相談ください。
建物の南東側にバギーや車いすの方のための入り口がありますので、インターホンを押して中へお入りください。診療室がある4階までエレベーターが直結しています。車椅子やバギーでも楽々お越しいただけます。
当院には、施設の方からのお問い合わせも多くいただいています。治療が必要な入所者の方がいらっしゃれば、お気軽にご相談ください。
医院の4階全体をスペシャルニーズ歯科フロアとしています。専任のスタッフが皆様に安心して治療をお受けいただけるよう丁寧なケアを行っています。静かで安心して過ごせる環境を整えていますので、「暴れてしまわないか不安」「ちゃんと治療を受けられるか心配」というお付き添いの方も、どうぞ安心してお越しください。
知的障がいは、知能の発達が遅れる「脳の器質性発達障がい」です。知能指数(IQ)=75~80くらいが境界域とされ、全体的に知的能力の発達が遅れている傾向があります。
発達程度が低い場合、歯科治療が必要であることを理解できないため、治療に協力的になれない方もいらっしゃいますが、比較的素直な方が多いのも特徴のひとつです。しらさぎ形成外科・歯科・美容クリニックでは、患者さんにより安心して治療を受けていただけるよう、お気持ちに配慮した治療を行っています。虫歯や歯周病のリスクを減らすためにも、どうぞお気軽にご相談ください。
自閉症は、中枢神経系の微細な機能・器質的な障がいが原因となる、知覚・認知障がいによる発達障がいです。このような傾向をもつ症候群を、一般に自閉症と呼びます。知的能力と知覚の発達がアンバランスで、知能指数と関係なく生じる傾向にあります。 特徴としては、対人関係やコミュニケーションの面での困難が多いこと、かつ、興味・関心の対象が限られていることから、パターン化された行動をとるといったことがあげられます。自閉症の範囲には、高機能自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障がい(AD/HD)、学習障がい(LD)なども含まれます。
自閉症の方の歯科的特徴は、口腔内をきれいに保つことができないことによる虫歯や歯周病がありますが、自閉症特有の歯科疾患はありません。ただし、五感が鋭すぎたり、鈍すぎたりといったことがあるので、治療時には十分な注意が必要です。
てんかんは、脳の異常な放電現象を原因とし、突然意識を失って倒れたり、けいれんを起こしたりする脳の疾患です。 てんかんをお持ちの方の特徴は、発作時の転倒や、異常な噛みしめなど。また、抗けいれん薬の副作用により歯肉が増殖していることがあり、食事に支障が出たり、幼児期には気道を狭めたりする場合もあります。そのようなケースでは、歯肉を切除する処置が必要になってきます。
治療中に転倒やけいれんなどの不随意運動が起こった際は、患者さんが怪我をしないよう安全を確保する必要があります。発生頻度や、発作が起こりやすい状況、対処方法などを知るために、かかりつけの病院と密に連携をとることが大切になってきます。
脳性麻痺は受胎から新生児期(生後4週以内)の間に生じた脳 の病変による、運動機能の障がいの見られる症候群です。脳の損傷部位によってタイプが異なりますが、体の硬直や不随意運動を伴うことがあります。 脳性麻痺の方には、下記のような多くの歯科的特徴が見られます。 エナメル質減形成および石灰化不全(歯の表面を覆うエナメル質の形成不全) 口唇閉鎖不全(唇が閉じられない) 歯列不正(出っ歯や受け口などの歯並びの乱れ) 歯ぎしりや食いしばりなどによる著しい歯の磨耗 また、歯みがきがきちんとできないことや、口腔機能の障がいにより、虫歯や歯周病が多く見られ、適切な処置ができていないために重症化していることもあります。 しらさぎ形成外科・歯科・美容クリニックでは、患者さんそれぞれの状態に合わせた適切な治療を行い、清潔な口腔内環境を保つためのご提案もさせていただいています。気になることがあれば、一度、お気軽にご相談ください。
口の中に物が入ったときにオエッとなったり、吐き気をもよお してしまったりする反応を、嘔吐反射といいます。歯科治療時に特に嘔吐反射が多くなる方もいらっしゃいます。
・型どりやレントゲン撮影時には、顎を引きゆっくり鼻で呼吸する・腹筋に力を入れる・みぞおちを強く押す・診療台の背をおこす・治療中はできるだけ別のことを考える
上記のような方法を用いても効果があまりない方もいらっしゃいます。当院では、こういった心理的要因が強い方に対するさまざまなアプローチをご用意していますので、お気軽にご相談ください。
過去の治療で、痛かったり恐かったりした経験が心的外傷(トラウマ)となり、歯科に対して心身ともに過剰に反応してしまう方がいらっしゃいます。このような患者さんにもリラックスし、納得して治療に臨んでいただけるよう、しらさぎ形成外科・歯科・美容クリニックではさまざまな取り組みを行っています。治療に対する恐怖心や、それにより口腔内が不潔になるといった悪循環を断ち切るには、過去の不快な経験を解消することが必要です。一度解消することができれば、徐々に通常の治療が可能となっていくこともあります。そのためにも根気強いアプローチが重要と考えています。
1)問診時に、患者さんの不安やご希望をしっかりお聞きします。2)お口の状態や治療に対する説明を十分に行い、患者さんと相談しながら治療法を決めていきます。3)患者さんが納得し、心の準備ができてから治療を開始します。
1)トレーニングを行うことで恐怖心を取り除いていきます。2)不安度や症状に合わせて、鎮脈内鎮静法・全身麻酔などを用いた治療をご提案します。
ご高齢の方といっても、年齢や抱えている疾患、既往歴、要介護度など個人差が大きく、治療にはさまざまな知識と配慮が必要となってきます。 当医院では、人生の先輩であるご高齢の患者さんを敬う姿勢を忘れることなく、丁寧にカウンセリングを行ったうえで、安心して歯科処置を受けていただけるよう努力しています。
既往症や服用中お薬の問診をしっかり行います。また、かかりつけ医との連携を図ることも可能です。
必要に応じて血圧計や心電図などのモニターを使用し、身体的な異常が見られないかをしっかりと確認しながら診療を行います。
高齢者の歯科治療において、静脈内鎮静法は重要な役割を果たします。この方法により、不安や恐怖を軽減しながら安全で快適な治療が可能になります。静脈内鎮静法では、薬剤を点滴で投与し、意識は保たれつつリラックス状態を促します。特に持病や身体的な制約がある高齢者に適しており、血圧や呼吸の変動が少なく、体への負担も軽減されます。適切なモニタリングの下で行われるため、リスクも最小限に抑えられ、安全性の高い選択肢です。
妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりなどの影響で、食生活が偏ったり歯みがきが不十分になったりする傾向があります。また出産後も通院が難しくなるため、歯科医院へ行けるようになったときには、虫歯や歯周病が進行していたということもあります。 妊娠中に定期的に歯科医院を受診し、適切なケアで口腔内の健康を保つことが大切です。お口のことで気になることがある方、「今は特に問題ない」と思っている方も、大事な出産に向けて、定期検診と毎日のケアで口腔内環境を整えておきましょう。
妊娠安定期になると一般的な歯科治療が可能です。安定期以外の歯科治療はできるだけ避けたいところですが、必要に応じて最低限の治療を行うこともあります。
もともと歯科でのレントゲン撮影は、内科や外科などと比較しても局所的なため被曝量は少なく、腹部への影響も少ないと考えられています。当医院では、さらに被曝量の少ないデジタルレントゲンを使い、妊娠中の方には防護衣を着用していただくなど、可能なかぎり被曝量を抑えたレントゲン撮影を行っています。
歯科医院で処方する飲み薬は、主に痛み止め・抗生物質・腫れ止めの3種類になります。リスクのない飲み薬はありませんので、薬を使わない治療を行うのがベストですが、どうしても必要になった場合は、妊婦さんにも安全とされる薬を最小限処方します。
歯科治療で行う麻酔は、局所的で量も少ないためほとんどの場合、妊婦さんや胎児への影響はないといわれています。痛みを我慢することで心身にストレスがかかるよりも、必要に応じて麻酔治療を行ったほうがよいでしょう。
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高齢者の歯科治療において、静脈内鎮静法は重要な役割を果たします。この方法により、不安や恐怖を軽減しながら安全で快適な治療が可能になります。静脈内鎮静法では、薬剤を点滴で投与し、意識は保たれつつリラックス状態を促します。特に持病や身体的な制約がある高齢者に適しており、血圧や呼吸の変動が少なく、体への負担も軽減されます。適切なモニタリングの下で行われるため、リスクも最小限に抑えられ、安全性の高い選択肢です。